顔料インク定着の原理


UPDATE 2022-09-27

顔料インクが生地に定着する流れをご紹介いたします。

まず、捺染顔料インクには溶媒、顔料、バインダーが含まれております。溶媒とは、主に水のことです。これらを含んだインクを生地にプリントしていきます。

プリントすると、上記のように生地の上に捺染顔料インクが乗るような形になります。この状態はまだ顔料が生地に定着していません。プリント部を手で触ってみるとインクが手に付着してしまい、インクが剥がれてしまう状態です。

そこで、インクが剥がれてしまわないように熱処理(ヒートセット)を行います。熱処理をすることで、溶媒が揮発し、バインダーが溶けてインクが皮膜化します。

顔料が生地に定着し、プリント部を手で触ってもインクは手に付かない状態になりました。これで顔料プリント生地の完成です。

このように、顔料インクジェットプリントは生地の上に捺染顔料インクをプリントし、熱処理を行うことで顔料を生地に定着させる加工になります。プリント後に熱処理をするだけなので、作成にかかる作業や時間的なコストを抑えることができます。